厄払(読み)やくはらい

精選版 日本国語大辞典 「厄払」の意味・読み・例文・類語

やく‐はらい ‥はらひ【厄払】

〘名〙
神仏に祈るなどして災難を払い落とすこと。厄落とし。
※北野社家日記‐慶長四年(1599)正月二五日「当年のやくはらい目出度候」
大晦日または節分などの夜に、厄年に当たる人の家の門などで厄難を払うことばを唱えて銭を請い歩くこと。また、その人。昔の追儺(ついな)遺風という。《季・冬》
※俳諧・犬子集(1633)六「心さしなやらふとよへやくはらい〈重頼〉」
歌舞伎世話狂言におけるせりふで、特に美文調で、縁語・掛詞を用い、独特の抑揚をつけたことば。②で唱えることばに似ているところからいう。「三人吉三」のお嬢吉三のせりふ「月もおぼろに白魚の…」など。
※雑俳・柳多留‐初(1765)「やく払出しなに壱つやって見る」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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