原価主義評価(読み)げんかしゅぎひょうか

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原価主義評価」の意味・わかりやすい解説

原価主義評価
げんかしゅぎひょうか

棚卸資産評価における棚卸資産の取得価額の計算の際の一方式。特に日本の税法で評価の際の基調となっているもの。おもな内容は,(1) 外部から購入した棚卸資産については購入代価のほか,その資産を消費ないし販売するために要した費用を加算した額,(2) 自己が生産した棚卸資産は,適正な原価計算によって算定された正常実際原価にこれらの付随費用を加えた額,(3) (a) 合併または出資により受入れた棚卸資産は,その合併または出資の対価と付随費用の合計額 (ただしその受入価額がそのときの時価をこえるときは時価をもって取得価額とする) ,(b) 交換,受贈,代物弁済などによって受入れた棚卸資産は,それぞれ取得の日の時価 (再調達価額) と付随費用の合計額,という規定を含む。いずれも基本的には実際購入原価または実際製造原価によって評価すべきものとしている。 (→原価法 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android