原爆ドーム〈旧広島県産業奨励館〉(読み)げんばくドーム

国指定史跡ガイド の解説

げんばくドーム【原爆ドーム〈旧広島県産業奨励館〉】


広島県広島市中区大手町にある建物跡。広島湾に流れる太田川河口の三角州にあり、1915年(大正4)に建てられた広島県産業奨励館(当初の名称は広島県物産陳列館)が、1945年(昭和20)、広島に投下された原子爆弾によって破壊され、鉄骨をむきだしにした天井ドームとレンガの壁だけが残ったもの。煉瓦(れんが)と鉄筋コンクリートで造られた3階建てで、正面中央の階段室を5階建てドームとしていた。第2次世界大戦後、危険建造物の撤去が始まるなかでその存廃が議論されたが、撤去は取り止められ、しだいに「原爆ドーム」と呼ばれるようになり、1966年(昭和41)に広島市議会が原爆ドームの永久保存を決議した。第2次大戦末期における原爆投下の歴史的事実と人類史上初めて使用された核兵器惨禍を伝える遺跡であり、核兵器廃絶と恒久平和を求めるシンボルとなってきた。1995年(平成7)に国の史跡に指定され、1996年(平成8)には世界遺産に登録された。原爆ドームのある平和記念公園には広島平和記念資料館などがある。JR山陽新幹線ほか広島駅から広島バスほか「原爆ドーム前」下車、徒歩すぐ。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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