鉄筋コンクリート(読み)てっきんコンクリート(英語表記)reinforced concrete

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鉄筋コンクリート」の意味・わかりやすい解説

鉄筋コンクリート
てっきんコンクリート
reinforced concrete

鉄筋で補強したコンクリート。コンクリートの中に棒状鋼材 (鉄筋) を埋込んで,圧縮力に強いコンクリートと,引張り力に強い鉄筋の両者特性を生かした構造材。コンクリートの中で鉄筋は錆びにくく,コンクリートと鉄筋は付着力が強く,熱膨張率が近似しているなど,両者の組合せはきわめて合理的で,耐火耐震,耐久構造方法として,土木建築に欠かせないものとなっている。フランスの技術者 J.モニエ (1823~1906) の発明とされているが,19世紀末における鉄筋コンクリート出現は,ヨーロッパ,アメリカの新建築運動と結びつき,産業の発展に支えられて,建築の様式と構造技術に新生面を開き,煉瓦造や石造では不可能な大きな開口スパンの大きい屋根や橋,柱と梁をなくした広い空間,高層ビルの建設へと発展した。鉄筋コンクリートは基礎工事,骨組構造,構造材として広く用いられている。

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