原爆投下

共同通信ニュース用語解説 「原爆投下」の解説

原爆投下

1945年8月6日午前8時15分、米軍のB29爆撃機エノラ・ゲイがウラン型原子爆弾リトルボーイ」を広島市に投下。市中心部の上空約600メートルで爆発し、強烈な熱線爆風で広範囲が瞬時に壊滅した。放射線の影響も甚大で、市の推計では約14万人が45年末までに死亡。8月9日にはB29爆撃機ボックスカーがプルトニウム型の「ファットマン」を長崎市に投下、午前11時2分に上空約500メートルでさく裂し、約7万4千人が死亡したと推計された。被爆者は今もがんなどの病気トラウマに苦しむ。2015年の米世論調査では56%が投下は正当化されると答えた。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「原爆投下」の解説

原爆投下
げんばくとうか

アメリカが日本の抗戦意志を最終的に挫折させるためにとった作戦。1945年(昭和20)8月6日午前8時15分広島に,同月9日午前11時2分長崎に原子爆弾を投下した。本土決戦の準備を進めながらポツダム宣言を黙殺した日本に対して,アメリカは予想される本土上陸作戦での米軍の犠牲を少なくし,ソ連参戦前にアメリカの立場を強固にするため,警告なしに原爆を用いることを決定。1942年からマンハッタン計画として推進され,45年7月16日にニューメキシコ州実験に成功したばかりの原爆2個がテニアンのB29基地に輸送され,同基地から出撃した。45年末までに広島で約14万人,長崎で約7万人が熱線・放射線障害で死亡した。

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