厳い事(読み)イカイコト

デジタル大辞泉 「厳い事」の意味・読み・例文・類語

いかこと

だいそれたこと。たいへんなこと。
「われらの算勘を御存知ない御方は、―を申すとおぼしめさうずるが」〈虎明狂・賽の目〉
(副詞的に用いて)たくさん。
「―買ったよ」〈滑・浮世風呂・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「厳い事」の意味・読み・例文・類語

いかい【厳】 事(こと)

  1. 多いこと。たいへんなこと。おおげさなこと。
    1. [初出の実例]「甲と粟とをださせぬこそ、いかい事であるに」(出典:史記抄(1477)三)
    2. 「これはいかい事。客ひとりに、むこ八人じゃ」(出典:洒落本・遊子方言(1770)霄の程)
  2. ( 副詞的に用いて ) たくさん。ぎょうさん。数量の多いことにいう。
    1. [初出の実例]「一つ屋やいかいこと見るけふのつき〈亀洞〉」(出典:俳諧・曠野(1689)一)
    2. 「イヱ、あの時代(じでへ)は肥腹(ほてっぱら)な事がいけへことごぜへましたよ」(出典滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四)

いかい‐こと【厳事】

  1. いかい(厳)事

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