反対の一致(読み)はんたいのいっち(その他表記)coincidentia oppositorum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「反対の一致」の意味・わかりやすい解説

反対の一致
はんたいのいっち
coincidentia oppositorum

ニコラウス・クザーヌスの重要な概念。『知ある無知』 De docta ignorantiaにおいて展開されている,神の属性に関する思想。絶対者たる神は有限者のあらゆる対立矛盾をこえ総合する絶対的,統一的存在である。すなわち可能であるとともに存在であり posse-esse,最大であるとともに最小である maximum-minimum。したがって神は「反対一致」としてとらえられ,われわれが神に近づきうるのは識別的悟性認識ではなく,「知ある無知」「理解なき直観 visio sine comprehensione」によってである。

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