デジタル大辞泉 「取合せる」の意味・読み・例文・類語 とり‐あわ・せる〔‐あはせる〕【取(り)合(わ)せる】 [動サ下一][文]とりあは・す[サ下二]1 ほどよく組み合わせて整ったものにする。「海の幸と山の幸を―・せる」2 あれこれ寄せ集める。「各地の名産を―・せた即売会」3 世話をする。面倒をみる。「下々を―・せ、其の家をあまたに仕分くるこそ」〈浮・永代蔵・四〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「取合せる」の意味・読み・例文・類語 とり‐あわ・せる‥あはせる【取合】 〘 他動詞 サ行下一段活用 〙 [ 文語形 ]とりあは・す 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙① 程よく組み合わせる。調和させる。配合する。なかだちをする。[初出の実例]「后・中納言の御ありさまを一つにとりあはせたる顔つきして」(出典:浜松中納言物語(11C中)一)② あれこれ集める。寄せ集める。合計する。[初出の実例]「例のつじ風出で来て、琴をばまきとりつ。天女の名づけ給し、とりあはせて十二、しら木もとり加へてまきあげつ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)③ 手に取る。手に持つ。[初出の実例]「是(こ)の十握劔(とつかのつるき)を提(トリアハセ)て天下(あめのした)を平(たひら)けたまへとなり」(出典:日本書紀(720)仲哀八年九月(北野本訓))④ 調子を合わせる。うまくとりつくろう。迎合する。追従する。[初出の実例]「御尤も御尤もと取合(トリアハ)せ云ふ人もあれど」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)四)⑤ くらべる。比較する。対照する。[初出の実例]「業平・伊勢・〈略〉・定家・家隆などの面白き歌ども〈略〉我が連歌のたたずまひを取合て案をめぐらさば」(出典:吾妻問答(1467頃))⑥ 世話をする。面倒をみる。育成する。指導する。[初出の実例]「町人の出世は、下々を取合(トリアハセ)、其家をあまたに仕分るこそ、親方の道なれ」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例