受注産業(読み)じゅちゅうさんぎょう

改訂新版 世界大百科事典 「受注産業」の意味・わかりやすい解説

受注産業 (じゅちゅうさんぎょう)

生産者(メーカー)が需要先から注文を受けて初めて生産を始める,造船建設産業機械などの産業をいう。見込み生産を前提とする市況産業などに対する用語。受注産業では,注文主の要求する仕様の個別性が強いため,標準品を見込み生産しても売れない。また1件当りの価格がきわめて高いものが多く,その完成に要する時間も長い。したがって通常,代金は契約時,中間の適当な時期,製品の引渡し時と数回に分けて支払われる。なおインフレの進行が激しい時期には,受注時点の価格では採算がとれないことがあり,価格のインフレ・スライド制が導入されたりする。受注産業のなか機械の受注動向は設備投資の影響を受けやすく,また機械受注高は景気先行指標景気指標)として使われる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 下田

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む