口拍子(読み)クチビョウシ

デジタル大辞泉 「口拍子」の意味・読み・例文・類語

くち‐びょうし〔‐ビヤウシ〕【口拍子】

口で拍子をとること。また、その拍子。
言葉調子のよさ。「口拍子に乗る」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「口拍子」の意味・読み・例文・類語

くち‐びょうし‥ビャウシ【口拍子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 口で拍子をとること。また、その拍子。
    1. [初出の実例]「胡笳曲とは樵夫漁夫などの口拍子だぞ」(出典:三百則抄(1662)二)
    2. 「手びゃうしに口びゃうし、しあわせ拍子(ひゃうし)の三々九度」(出典浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)下)
  3. 言葉の調子のよさ。口車
    1. [初出の実例]「初花の口ひゃうしきけ大句数 おさまる天下に一羽の鶯」(出典:俳諧・西鶴大句数(1677)一)
    2. 「客衆の取廻し、弁舌あざやかにして、しかも口ひゃうしよく大切になさるるゆへ」(出典:洒落本・交代盤栄記(1754))
  4. 話すときの調子。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「さすがは呑海先生法談の口拍子(クチビャウシ)で、息継なしの出はうだい」(出典:寄合ばなし(1874)〈榊原伊祐〉初)

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世界大百科事典(旧版)内の口拍子の言及

【程】より

…〈プ〉と呼称される弱くて低い音で,または◒・フなどと記譜される。義太夫節では音節を増すために〈ン〉〈エ〉などの助語を入れることで〈口拍子(くちびようし)〉ともいう。【松本 雍】。…

※「口拍子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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