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古典ローマ法 こてんローマほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

古典ローマ法
こてんローマほう

19世紀以来,ローマ法研究において1世紀から3世紀の中葉にわたる元首制時代のローマ法を古典ローマ法と呼ぶ。それは第1に,この時代に独創的な法学者が輩出し,勅許解答権の制度によって他の法体系に優越した学説としてのローマ法が生れ,それが後世の法および法学を規定する一般的価値尺度となったこと,第2に共和制期の創造的天才と斗胆なる先駆者の法思惟が発展し,それがきわめて精緻なものとなり,ローマ法史の他の時期の法はもとより,他の民族のいかなる法体系より,はるかに科学的な法が成立したことによる。事実,ローマ法の精華とたたえられる『学説彙纂Digestaはほとんどこの時期の法学者の学説から成る。確かに,単に法学の科学性という次元からみれば,この時期のローマ法の卓越さは否定することができない。しかし,元首制時代は帝国の衰退・滅亡への前兆ともいうべき時期であり,文化的にはむしろローマの凋落期であったことを考えれば,古典ローマ法のもつ価値は再検討される必要があると思われる。

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