古戸渡(読み)ふつとのわたし

日本歴史地名大系 「古戸渡」の解説

古戸渡
ふつとのわたし

[現在地名]太田市古戸

古戸村と妻沼めぬま(現埼玉県大里郡妻沼町)を結び、古戸道の利根川渡河点。現在は刀水とうすい橋が架かる。利根川が太田市南部の台地に突当り、大きく南へ曲流する地点にあたり洲や浅瀬ができやすく徒渉にも適していた。また上武両州を結ぶ交通の要地でもあった。江戸時代、かな山の献上松茸はここを渡って江戸へ運ばれた。「源平盛衰記」巻一五にみえる長井ながい渡は当渡しのことと思われ、新田義重が藤原姓足利氏に呼応して秩父一族を攻めた際に長井渡を押渡って武勇を馳せたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

スキマバイト

働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...

スキマバイトの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android