古日本海(読み)こにほんかい

最新 地学事典 「古日本海」の解説

こにほんかい
古日本海

Palaeo-Japan sea

現在の日本海の位置にかつて存在した海域。この概念を明確に規定したのは渡辺久吉(1938)。彼は古第三紀末に大陸であった日本海域に,北九州から小規模な海進があり,次いで中新世初期に朝鮮半島東側,日本列島西側に海進が行われ古日本海が完成したという。大塚弥之助(1938)・藤田至則(1962)・M.Minato et al.(1965)などの考えもこれに似ている。一方,寺田寅彦(1927)は,大陸から日本列島が移動することによって古日本海が形成されたと述べた。V.V.Beloussov et al.(1960)は深海部の地殻が大洋型の玄武岩質層からなり,大陸型の花崗岩層の欠除を指摘し,かつて花崗岩質層であった部分が,玄武岩化作用によって変化したものと主張。これに対し,牛来正夫(1966)は,かつての花崗岩層は陸化時代に削剝されて,今では玄武岩層が直接海底に露出しているものと主張した。その後,日本列島の古地磁気に基づく裂開説の提唱DSDP, ODP深海掘削のデータによる推論などが内外の研究者によって議論された。日本海の発生と発達史の解明は今後の課題。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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