日本歴史地名大系 「古部」の解説 古部ふるべ 北海道:渡島支庁南茅部町尾札部村古部[現在地名]茅部郡南茅部町字古部尾札部(おさつべ)村の枝郷。現町域南東端にあたる。東端の屏風(びようぶ)岩から獅子鼻(ししばな)岩、立(たて)岩と海崖が続き、小河川の相泊(あいどまり)川などが流れる。シャクシャインの戦に関連して、「津軽一統志」の「松前より下狄地所付」に「ふうれへつ 小川有 澗あり」とみえる。菅江真澄は船中から当地を眺め、「フルベの大滝といふが十尋あまりとやいはむ、茂りたつ木の中より岩づらかけて、綿をくりだすか、雪をこぼすかとおもはれて」(蝦夷迺天布利)と、大滝の様子を描写している。松浦武四郎は「蝦夷日誌」(一編)に、古部は「山の間纔の地ニ人家六七軒住居して、中々人の住べき処とは思われず」と記す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by