(読み)おの

精選版 日本国語大辞典 「吁」の意味・読み・例文・類語

おの【吁】

  1. 〘 感動詞 〙 驚き怪しむ意を表わす。おや。
    1. [初出の実例]「針袋(はりぶくろ)とりあげ前に置きかへさへばおのとも於能(オノ)や裏も継ぎたり」(出典万葉集(8C後)一八・四一二九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「吁」の読み・字形・画数・意味


6画

[字音] ク・ウ
[字訓] ああ・うれえる

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は于(う)。于に(く)の声がある。〔説文〕二上に「くなり」とあり、驚く声をいう。〔詩、周南、巻耳〕「云(ああ)何ぞ吁(うれ)はしき」のように、憂苦の意に用いることがある。

[訓義]
1. ああ、意外なことにおどろくときの声。
2. うれえる、なげく。

[古辞書の訓]
名義抄〕吁 ヲオ・オドロク・アヒカタラフ・タノシブ・ウレハシキ・ウレフ・オフ・ナゲク

[語系]
吁xiua、呼・xa、・歔xiaは声近く、みな驚き嘆くときの気息を示し、感動詞に用いる。

[熟語]
吁嗟吁慨・吁吁気吁唏・吁吁吸吁吁・吁呼・吁然・吁・吁・吁吁兪
[下接語]
一吁・吁・感吁・欷吁・吁・驚吁・呼吁・嗟吁・愁吁・吁・長吁

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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