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合成雲母(読み)ごうせいうんも(その他表記)synthetic mica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「合成雲母」の意味・わかりやすい解説

合成雲母
ごうせいうんも
synthetic mica

人工鉱物の一つ。水酸基雲母,フッ素白雲母,フッ素金雲母などがあるが,大型の結晶の得られるのはフッ素金雲母 KMg3AlSi3O10F2 である。これはケイ石,焼成マグネシア,アルミナ,炭酸カリウム,フッ化マグネシウムなどの材料電気炉加熱溶解し,結晶析出温度付近 (1360~1300℃) でゆるやかに冷やし結晶を析出させてつくる。フッ素金雲母は天然雲母より高温安定性がすぐれ,高真空中でもガスを放出しない。小結晶は成形し,単結晶と同様電気絶縁材として使用する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

化学辞典 第2版 「合成雲母」の解説

合成雲母
ゴウセイウンモ
synthetic mica

人工的に合成された雲母.一般には,天然産雲母のOH基をFで置換したフッ素雲母をいう.とくにフッ素金雲母は容易に大型結晶が得られるので,工業化されている.100~1000 kg の混合原料の融解,徐冷により一辺5 cm 程度の板状結晶が得られる.種子結晶を用いるブリッジマン法ゾーンメルティングなどにより数十 cm に及ぶ良質の大型結晶も得られている.また,結晶を砕いて焼結したものは,絶縁物として用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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