同名衆(読み)どうみょうしゅう

改訂新版 世界大百科事典 「同名衆」の意味・わかりやすい解説

同名衆 (どうみょうしゅう)

室町時代末期,同じ苗字を持ち行動をともにした武士集団平安時代後期から鎌倉時代にかけて,武士は惣領を中心に武士団を形成し,中には一族という組織を作ることもあったが,室町時代になると党結合は弱くなり,規模もしだいに小さくなり,それとともに党にあたる語にも衆という語が用いられるようになった。たとえば戦国時代では,美濃三人衆,山家三方(やまがさんぼう)衆,九一色(くいしき)衆,武川(むかわ)衆,那須衆三好三人衆等の衆組織が有名である。このような衆組織のうち,同じ苗字を持ち,同一目的のために連合して行動をする組織のことを同名衆と呼ぶ。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android