向井山雄(読み)ムカイ ヤマオ

20世紀日本人名事典 「向井山雄」の解説

向井 山雄
ムカイ ヤマオ

大正・昭和期の牧師,政治家 有珠聖公会牧師;伊達町議。



生年
明治23(1890)年5月19日

没年
昭和36(1961)年2月24日

出生地
北海道有珠村(現・伊達市)

学歴〔年〕
聖公会神学校〔大正7年〕卒

経歴
北海道のアイヌ出身。姉に伝道師のバチェラー八重子がいる。姉の養父となる宣教師ジョン・バチェラーの感化キリスト教入信。大正7年聖公会神学校を卒業し北海道内の各地で伝道を行った。昭和2年有珠聖公会牧師となり、以後約30年に渡って神の道を説き続けた。その間、同族(ウタリ)の問題に取り組み、伝道活動や雑誌「蝦夷の光」の発行などを通じてアイヌの地位と教育の向上に尽力。21年には北海道アイヌ協会会長に就任した。また伊達町会議員を4期務め、有珠に消防分署を設置させるなど地域の発展にも大きく貢献した。33年聖公会を引退。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「向井山雄」の解説

向井山雄 むかい-やまお

1890-1961 大正-昭和時代の牧師。
明治23年5月19日生まれ。バチェラー八重子の弟。北海道胆振(いぶり)地方有珠(うす)村(伊達(だて)市)のアイヌの出身。イギリスの宣教師バチェラーの勧めで聖公会神学院にまなび,北海道各地で伝道。昭和2年有珠聖公会牧師となる。つねにウタリ(同族)の問題にかかわり,21年北海道アイヌ協会会長。昭和36年2月24日死去。70歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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