向古河村(読み)むこうこがむら

日本歴史地名大系 「向古河村」の解説

向古河村
むこうこがむら

[現在地名]北川辺町向古河・陽光台ようこうだい

現北川辺町の北東部、渡良瀬わたらせ川右岸に位置し、北東は同川を隔てて下総国古河城下船渡ふなと町・同国葛飾郡悪戸あくと新田(現茨城県古河市)に対する。同川の船渡しで古河城下日光道中に通じる道があった。南は駒場こまば村、西は柏戸かしわど村、北西は同川を隔てて下野国都賀つが下宮したみや(現栃木県藤岡町)。「頼印大僧正行状絵詞」に至徳三年(一三八六)一一月一〇日のこととして「向イ古河」から出火し、烈しい川風のため、鎌倉公方足利氏満の居所に炎がかかったという。「松陰私語」によると、文明一〇年(一四七八)七月二三日、古河公方足利成氏が成田なりた(現熊谷市)から古河へ帰城の途中「向古河観音堂」で休息している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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