向野古墳群(読み)むかいのこふんぐん

日本歴史地名大系 「向野古墳群」の解説

向野古墳群
むかいのこふんぐん

[現在地名]多久市東多久町別府 向野

標高三三七・五メートルの笠頭かさがしら山の西南麓、標高四〇メートル余りの低丘陵上に築成されている。古墳時代の後期、六世紀後半のものである。昭和四二年(一九六七)発見され、応急調査が実施された。

七基の小円墳からなり、内部主体はすべて横穴式石室である。封土の破壊は相当に進んでいて、石室は露出していた。この七基のうち、代表的な古墳は、主軸の方向を南北にとり、南に開口した石室の全長四・七メートルの横穴式石室墳であった。玄室の奥行二・一メートル、幅一・七メートル、高さ一・五五メートル、羨道の奥行二・六メートル、幅一―一・二メートルで、玄室内は敷石床、側壁は比較的大きな自然石を腰石に用い、その上に塊石を持ち送って積み上げてあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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