吸出膏(読み)すいだしこう

改訂新版 世界大百科事典 「吸出膏」の意味・わかりやすい解説

吸出膏 (すいだしこう)

別名たこの吸出し〉ともいい,古くから〈はれもの〉の治療に家庭薬として使用されている。油脂性軟膏で,化膿性皮膚疾患(癰(よう),疔(ちよう),よこね,その他のはれもの)に外部より刺激を与え,患部を口開し膿を排出して治癒させる。現在は皮膚の化膿性疾患そのものが少なくなってきたため,ほとんど用いられていない。成分は,植物油松脂,木蠟,パラフィン,白色ワセリン,硫酸銅ペルーバルサム酢酸サリチル酸など。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android