呉汝康(読み)ごじょこう(英語表記)Wu Ru-kang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「呉汝康」の意味・わかりやすい解説

呉汝康
ごじょこう
Wu Ru-kang

[生]1916.2.19. 江蘇,常州
現代中国を代表する自然人類学者。 1940年中央大学 (中国) を卒業,中央研究院体質人類学研究所に勤務したのち,47年から2年間アメリカ,セントルイスワシントン大学留学。帰国後,大連医学院解剖学教授を経て,56年から中国科学院古脊椎動物古人類研究所の研究員。ギガントピテクス藍田原人北京原人馬 壩人,資陽人,柳江人などの研究で知られる。

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世界大百科事典(旧版)内の呉汝康の言及

【資陽人】より

…頭蓋は高く,前頭部は膨隆し,最大幅は頭頂結節の位置にあるなど,全般的形態からこれが新人であることは確かであるが,現代人にくらべて眼窩上隆起が強く,前頭骨や頭頂骨の湾曲が弱いなど原始的特徴も見られる。さらに頭蓋の高さが長さに比して低く,ブレグマが前方に位置するなど,クロマニョン人上洞人など他の化石現生人類よりも古い形態をとどめているところから,57年,裴文中と呉汝康はこれを中国における最古の新人とみなしたが,74年,詳細な地質学・古生物学・年代学的研究が発表され,その推定年代が7500±130B.P.まで引き下げられた結果,これは更新世人類ではなく完新世人類の頭蓋である可能性が強くなった。新人【池田 次郎】。…

※「呉汝康」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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