周昉 (しゅうぼう)
Zhōu Fǎng
中国,盛唐から中唐の道釈・人物画家。生没年不詳。字は仲朗,西安の人。呉道子に次ぐ唐代第二の画家とされる。道釈画では水月観音の体を創始し,人物画では対象とする人物の性格描写といった面で韓幹に優ったといわれる。ことに仕女画すなわち美人画では張萱(ちようけん)に学んでさらにそれを発展させ,以後仕女画が中国絵画の重要なジャンルの一つとなってゆく礎を築きあげた。伝称作品に《揮扇仕女図巻》(北京故宮博物院),《簪花(しんか)仕女図巻》(遼寧省博物館)などがある。
執筆者:小川 裕充
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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周昉
しゅうぼう
Zhou Fang
中国,中唐の画家。字は景玄,仲朗。官は宣州長史。人物,仏画を得意とし,長安,洛陽の寺院壁画の制作も行い,仏画では水月観音図の形式を創始したといわれる。ことに師である張萱 (ちょうけん) の影響を受け,簡潔で美しい描線によって描かれた貴族遊宴図や美人図で著名。伝称作品に『揮扇仕女図巻』 (北京,故宮博物院) ,『簪花仕女図巻』 (遼寧省博物館) などがある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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