味酒郷(読み)まさけごう

日本歴史地名大系 「味酒郷」の解説

味酒郷
まさけごう

和名抄」高山寺本・流布本ともに「味酒」と記し、高山寺本は「无万佐介」、流布本は「万左介」と訓ずる。東は桑原くわばら郷、西は埴生はにゆう郷、南は立花たちばな郷、北は和気わけ姫原ひめばら郷に接する。「続日本紀」によると、この地に正八位上味酒部稲依が居住していて、神護景雲三年(七六九)朝廷から「平群味酒臣」の姓を賜っている。天暦七年(九五三)に伊予国の封戸二五戸が石清水八幡宮護国寺に寄進され、さらに保元三年(一一五八)一二月三日付の官宣旨(石清水文書)によると、伊予国では味酒郷ほか三ヵ所が同寺の荘園であったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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