呼返・喚返(読み)よびかえす

精選版 日本国語大辞典 「呼返・喚返」の意味・読み・例文・類語

よび‐かえ・す ‥かへす【呼返・喚返】

〘他サ五(四)〙
① 声をかけたり手紙を出したりして、元の場所へ帰って来させる。引き返させる。呼びもどす。
万葉(8C後)一〇・一八二二「吾が背子をな越しの山の呼子鳥君喚変瀬(よびかへせ)夜の更けぬとに」
大声で名前を呼んだり、ゆすったりして、失神している人に意識をとりもどさせる。
※俳諧・へらず口(不角撰)(1694)「蝉の音に呼帰さるる眩暈(たちくらみ)
③ 何かをきっかけとして、過去出来事などを思い出す。
※土(1910)〈長塚節〉八「おつぎ身体をさう思っては熟々と見る度に、お品の記憶が喚返(ヨビカヘ)されて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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