最新 地学事典 「和田石」の解説
わだせき
和田石
wadalite
化学組成Ca6Al5Si2O16Cl3の鉱物。立方晶系,空間群I43d, 格子定数a1.2001nm, 単位格子中4分子含む。径1mm以下の四面体を主とする結晶。黒ないし暗灰色,半透明,ガラス光沢。条痕白色。劈開なく,断口は不規則。硬度6.5, 比重3.01(測定値)。薄片では無色,等方性,屈折率n1.712。複輝石安山岩中に取り込まれた石灰質岩起原のスカルンのゾノトラ石中に産する。最初,福島県郡山市多田野の採石場で発見され,月村勝宏ほか(1993)によって結晶構造が記載された。メキシコのLa Negra鉱山のスカルンからも産出。日本最初の地質調査所所長,和田維四郎(1856~1920)にちなみ命名。
執筆者:松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

