和霊石地蔵(読み)われいしじぞう

日本歴史地名大系 「和霊石地蔵」の解説

和霊石地蔵
われいしじぞう

[現在地名]三原市鷺浦町向田野浦

割石われいし島と相対する佐木さぎ島西海岸向田むこうた港に南接する海浜にあり、「割石地蔵」とも記す。道路下の海辺にある高さ約二・七メートル、幅約四・七メートル、厚さ約四メートルの巨岩(花崗岩)の海側の面に地蔵坐像を半肉彫する。満潮時には像の肩の辺りまで海中に没する。県指定重要文化財。

海食のため剥落、磨滅しているが、像の向かって右に「東西南□□□(北各於)一町 □□□□(尽未来際)殺生禁断」、左に「現在未来人天衆 吾今慇懃付嘱汝 以大神通方便(度) 勿令堕在諸悪(趣)」「釈尊円寂二千二百五十一歳 于時正安二年九月日 大願主散位平朝臣茂盛 幹縁道俗□□(都合)七十余人 仏師念心」の陰刻がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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