唐家璇(読み)トウ・カセン

現代外国人名録2016 「唐家璇」の解説

唐 家璇
トウ・カセン
Tang Jia-xuan

職業・肩書
政治家,外交官 中日友好協会会長 元中国国務委員(外交担当),元中国外相,元中国共産党中央委員

国籍
中国

生年月日
1938年1月

出生地
上海

学歴
復旦大学英語系〔1958年〕卒,北京大学日本語学科〔1962年〕卒

経歴
1962年中国外務省に入り、’64年から通訳従事。’72年日中国交正常化の外交交渉に参加。’73年中国共産党入党。’75年中日友好協会理事となり、同代表団秘書長として訪日。’78年在日大使館2等書記官、’80年1等書記官。’83年帰国し、外務省アジア局副局長。’88〜91年在日大使館参事官公使、’91年外相助理(外務次官補)を経て、’93年3月外務次官。’97年外務省党委書記、党中央委員。’98年3月〜2003年3月外相。2003年3月副首相クラスに当たる国務委員(外交担当)に昇格。2007年10月党中央委員退任。2008年3月国務委員退任。2009年11月新日中友好21世紀委員会座長。2012年3月中日友好協会会長。知日家。2009年12月回想録「勁雨煦風(激しい雨、柔らかな風)」を出版。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「唐家璇」の意味・わかりやすい解説

唐家璇
とうかせん / タンチアシュアン
(1938― )

中国の政治家。江蘇(こうそ)省出身。1958年上海(シャンハイ)復旦大学卒業。北京(ペキン)大学で日本語を学ぶ(1962年卒)。外務省入省後、約9年間在日本大使館に参事官や公使として勤務。1972年(昭和47)には日中国交正常化の外交交渉に参加。1975年中日友好協会理事となり、同代表団秘書長として訪日。1983年帰国し、外交部亜州司副司長、1988年在日大使館公使、のち外相助理(外務次官補)を経て、1993年外務次官。銭其琛(せんきしん)の後、1998年外相(~2003)。その後国務委員(2003~2008)を務め、2009年11月新日中友好21世紀委員会座長に就任。流暢(りゅうちょう)な日本語を話す知日派で、対日外交の要(かなめ)の人物といわれる。朝鮮半島、東南アジア問題にも詳しい。

渋谷 司]

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