唯一神道名法要集(読み)ゆいいつしんとうみょうほうようしゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「唯一神道名法要集」の意味・わかりやすい解説

唯一神道名法要集
ゆいいつしんとうみょうほうようしゅう

唯一神道 (卜部神道吉田神道) に関する名法事実を問答体に記した書。室町時代末期の撰とされるが,正確な成立年代は未詳。著作者は平安時代中期末の吉田 (卜部) 兼延に仮託されているが,実は吉田神道を大成した吉田兼倶の撰になるとされる。初めに神道を本迹縁起 (社例) 神道,両部習合神道元本宗源神道の3つに分け,そのなかの元本宗源神道が唯一神道であるとする。次にそれが春日大明神神託で世々卜部家に伝わったものと説き,儒仏道の三教を排して,三葉花実説 (→根葉花実論 ) によって神本仏従説をとる。吉田神道の根本教典。

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