啓風丸(読み)けいふうまる

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「啓風丸」の意味・わかりやすい解説

啓風丸
けいふうまる

1969年に建造された気象庁の洋上観測船。主として日本の南方海域で,台風や低気圧梅雨前線の動きを監視する。総トン数 1796t,乗員数 36人,観測員数 24人。観測装置として,船の最上部に気象観測用レーダドームが2台あり,高層観測用の放球装置 (ラジオゾンデ) ,波浪計風速計,温度計,雨量計,ブイロボット装置,採水器などを積込んでいる。気象レーダの探知半径は 400km。海上風向風速をはじめ高層観測用のラジオゾンデは,エコー方式の採用で精度を高めるとともに,コンピュータと結ばれて,短時間に観測できるようになっている。

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