風向(読み)フウコウ

デジタル大辞泉 「風向」の意味・読み・例文・類語

ふう‐こう〔‐カウ〕【風向】

風の吹いてくる方向。ふつう、16方位で示す。かざむき。
[類語]風上風下風向き

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精選版 日本国語大辞典 「風向」の意味・読み・例文・類語

かざ‐むき【風向】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 風の吹いてくる方向。かざなみ。ふうこう。
    1. [初出の実例]「風向(カザムキ)かはりしよと覚ゆるはしに」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉八)
  3. 世間動向物事のなりゆき。
    1. [初出の実例]「例の新聞一件の後、早くも風向きを見てとった本屋は」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生と赤い月)
  4. 人の気分機嫌態度

ふう‐こう‥カウ【風向】

  1. 〘 名詞 〙 風の吹いてくる方向。気象庁では、ふつう観測時刻の前の一〇分間における平均風向を一六方位に分けて観測する。
    1. [初出の実例]「今日の気温幾許(いくら)、風向(フウカウ)何〈略〉など」(出典:裸に虱なし(1920)〈宮武外骨天気予報は何故当らぬ事が多きか)

かぜ‐むき【風向】

  1. 〘 名詞 〙かざむき(風向)〔東京語辞典(1917)〕
    1. [初出の実例]「少し風向(カゼム)きが変ってきたので、藤サンは平伏状態から、鎌首を擡げ上げた」(出典:海景異彩(1936)〈獅子文六〉三)

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百科事典マイペディア 「風向」の意味・わかりやすい解説

風向【ふうこう】

風の吹いてくる方向。ふつうは北(N)とか東北東(ENE)というふうに16方位で示す。昔は十二支を用いた方位により,たとえば艮(うしとら)(北東)の風とか,巽(たつみ)(南東)の風とかいう呼び名のほか,こち,ならい,あなし,やませ等の固有名が地域により各風向につけられていた。前10分間の平均風向で表す。
→関連項目風向計

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「風向」の意味・わかりやすい解説

風向
ふうこう
wind direction

風の吹いてくる方向。風が北から南に向かって吹けば風向は北で,風の名称は北の風という。風向は真北基準時計回り角度で観測され,16方位または 36方位に分けて示される。また風向は時々刻々変化するが,一般気象観測では細かい変化にこだわらず,大勢としてどの方向から風が吹いているかを 10分間の平均で示す。風速が 0.2m/s 以下の場合の風向は静穏とし,00と表す。

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パラグライダー用語辞典 「風向」の解説

風向

風が吹いてくる方向のこと。 例) 北から南に吹いている風は北風普通、16方位で表す。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「風向」の意味・わかりやすい解説

風向
ふうこう

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世界大百科事典(旧版)内の風向の言及

【風向計】より

…風向を測定する器械。風向とは風の吹いてくる方向のことである。…

【風】より

…なお上向きや下向きの空気の流れは気流と呼んで一般に風とは区別している。風はベクトル量であるから,ふつう風向と風速の二つの量で示されるが,気象学の分野で理論的な取扱いをするときは,東西成分と南北成分に分けて考えることが多い。風向は風の吹いてくる方向をさし,例えば北東から吹いてくる風は北東の風という。…

【風向計】より

…風向を測定する器械。風向とは風の吹いてくる方向のことである。…

※「風向」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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