善応寺跡(読み)ぜんのうじあと

日本歴史地名大系 「善応寺跡」の解説

善応寺跡
ぜんのうじあと

[現在地名]白根町大嵐

御勅使みだい川左岸の高台にある。かつては集落があったが、全戸が河原へ移り、寺だけが残った。「白根町誌」によれば現在廃寺。城守山と号し、臨済宗、甲府法泉ほうせん寺末。本尊釈迦如来。由緒(寺記)によれば、開山は鎌倉円覚寺二世の大休正念で、開基は笹見浦政綱。創立年代は不明だが、同じ大休を開山とする竜王りゆうおう町の善応寺が文永六年(一二六九)の創立と伝え、あるいはその頃ではないかと思われる。山号は大嵐おおあらし村が笹見浦氏の居城(須沢城)跡地であったことにちなむという。慶長八年(一六〇三)の四奉行黒印で五一八坪が寺内として寄進されているが、慶応四年(一八六八)の時点では無住であった(寺記)。なお「甲斐国志」には黒印九一八坪と記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android