嘉右衛門新田村(読み)かえもんしんでんむら

日本歴史地名大系 「嘉右衛門新田村」の解説

嘉右衛門新田村
かえもんしんでんむら

[現在地名]栃木市嘉右衛門町・泉町いずみちよう大町だいちよう

栃木町の北、巴波うずま川左岸に立地する例幣使街道沿いの狭長な村。東は平柳ひらやなぎ村、北は大杉おおすぎ新田、西は箱之森はこのもり村などであるが、地境が複雑に入組み、元文四年(一七三九)箱之森村との地境出入が起きている。栃木町の発展に影響されて当地も町場化していた。奥高家畠山氏の陣屋が置かれている。史料上はかみ新田・加右衛門新田などとも記される。近世初期岡田嘉右衛門が開発したと伝えているが、寛文六年(一六六六)の田畑屋敷改帳(岡田嘉右衛門文書)では、高持二六戸のうち嘉右衛門の持高としては、下畑一反三歩の九兵衛分の後年の書込みに「加右衛門分ト成」、同じく下田三畝歩の源左衛門分に「加右衛門ニ渡ス」とあるのみである。

慶長一四年(一六〇九)までは皆川氏(延享元年「皆川歴代記」皆川又太郎文書)。元和元年(一六一五)榎本藩領、寛永一七年(一六四〇)幕府領、正保四年(一六四七)武蔵岩槻藩領(近龍寺文書など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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