四摂(読み)ししょう

精選版 日本国語大辞典 「四摂」の意味・読み・例文・類語

し‐しょう‥セフ【四摂】

  1. 仏語。
  2. [ 1 ] 菩薩衆生を悟りに導く際の四つの方法。布施(教えやものを施すこと)、愛語(やさしい言葉をかけてやること)、利行(りぎょう)(=他人利益になることをすること)、同事(共に同じ仕事にあたること)の四つ。四摂法。
    1. [初出の実例]「亦譬如来有四摂四等六度。覆救六道受若衆生」(出典法華義疏(7C前)二)
    2. [その他の文献]〔仁王護国経‐上〕
  3. [ 2 ] 密教でいう四摂菩薩のこと。金剛界三十七尊のうち、金剛鉤・金剛索・金剛鎖・金剛鈴の四菩薩をいう。
    1. [初出の実例]「竝金銀泥画四大忿怒王像四躯、四摂八供養八大天王像等」(出典:性霊集‐六(835頃)弘仁太上為故中務卿伊与親王修功徳願文)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例