朝日日本歴史人物事典 「四条隆衡」の解説
四条隆衡
生年:承安2(1172)
鎌倉時代の公卿。正二位権大納言。富裕な院近臣。父は権大納言四条(藤原)隆房,母は平清盛の娘。後鳥羽上皇の外戚として勢威を振るった内大臣坊門信清の婿だったこともあって,後鳥羽の近臣となり,その年預を務めた。また父隆房が土御門天皇の乳父だったことから,土御門にも近侍した。承久の乱(1221)後は新天皇後堀河の母北白河院に接近し,その勅別当,執事となった。安貞1(1227)年出家。富裕で知られ,その富威は嘉禄2(1226)年に女房20人,侍20人,侍従300人を引きつれ天王寺に参詣したというエピソードによく表れている。
(秋山喜代子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報