回遠(読み)まわりどおい

精選版 日本国語大辞典 「回遠」の意味・読み・例文・類語

まわり‐どお・い まはりどほい【回遠】

〘形口〙 まはりどほ・し 〘形ク〙
① 遠回りである。
浄瑠璃信州川中島合戦(1721)道行本道は廻り遠し、直ぐに打てば一里余り」
② まわりくどくて、することが敏速でない。もどかしい。また、言うことなどが、遠回しである。婉曲(えんきょく)である。
慶長見聞集(1614)三「達磨九年面壁、扨も廻り遠し」
まわりどお‐さ
〘名〙

まわり‐どお まはりどほ【回遠】

〘形動〙
① 遠回りであるさま。
たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉一「茶屋桟橋とんと沙汰して、回(マワ)り遠(ドホ)此処からあげまする」
② まわりくどいさま。
咄本・絵本軽口福笑(1768)「まはりどをな箱屋おやぢ、風のふくをよろこび」

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普及版 字通 「回遠」の読み・字形・画数・意味

【回遠】かいえん(くわいゑん)

道が曲がりくねって遠い。〔漢書、食貨志下〕當時、渭(水)の漕の回なるが爲に、鑿漕直渠、長安より陰に至り、方も亦た渠を(うが)つ。~作る人。

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