図利加害目的(読み)トリカガイモクテキ

デジタル大辞泉 「図利加害目的」の意味・読み・例文・類語

とりかがい‐もくてき【図利加害目的】

背任罪構成要件の一つ。背任罪の行為者が、自己または第三者利益を図るか、または他人損害を与えようとすること。未必的認識(そうなるかもしれないという程度の認識)であっても背任罪の要件を満たすとされる。→任務違背行為
[補説]背任罪について規定した刑法247条「他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」の「自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的」のこと(「本人」とは、当該行為者に事務の処理を任せた者を指す)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android