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背任罪 はいにんざい Untreue

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

背任罪
はいにんざい
Untreue

他人のために事務を処理する者が,自己もしくは第三者の利益をはかり,または本人に損害を加える目的で,その任務にそむく行為をし,本人に財産上の損害を与える罪 (刑法 247) 。この罪の本質について権限濫用説,背信説などの主張があるが,背信説が通説であり,判例のとるところでもある。

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デジタル大辞泉の解説

はいにん‐ざい【背任罪】

他人のために事務をする者が、自己もしくは第三者の利益や被害者の損害を目的として、任務にそむいて損害を与える罪。刑法第247条が禁じ、5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる。→特別背任罪

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百科事典マイペディアの解説

背任罪【はいにんざい】

他人のために事務を処理する者が,自己もしくは第三者の利益を図り,または本人に損害を加える目的で,任務にそむいた行為をし,本人に財産上の損害を加える罪(刑法247条)。
→関連項目企業犯罪目的犯

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世界大百科事典 第2版の解説

はいにんざい【背任罪】

他人のためその事務を処理する者が自己もしくは第三者の利益を図り,または本人に損害を加える目的をもってその任務にそむいた行為をなし,本人に財産上の損害を加える罪。刑は5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる(刑法第247条)。背任罪は横領罪の補充類型である。横領罪の場合客体は物に限られるが,背任罪の場合,財産的価値のある利益のすべてが含まれる。また,横領罪の行為は委託された他人の物についての権限を逸脱して領得することであるが,背任罪の行為はもっと広く,権限の濫用とされるものであれば足りる。

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大辞林 第三版の解説

はいにんざい【背任罪】

他人に委託されて、ある事務処理を担当する者が、自己または第三者の利益を図るため、あるいは委託者に損害を加えるために、その任務にそむく行為をし、委託者に財産上の損害を与えることにより成立する罪。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

背任罪
はいにんざい

他人のためその事務を処理する者が、自己もしくは第三者の利益を図り、または本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる(刑法247条)。さらに、その未遂も処罰される(同法250条)。ただし、本罪が、配偶者、直系血族または同居の親族との間で行われた場合は、その刑が免除されるほか、これ以外の親族についても、告訴がなければ公訴を提起することができない(同法251条、244条)。なお、本罪の特別規定として、会社法のなかに特別背任罪が規定されている(960条、961条、962条)。
 本罪は財産犯の一種であるが、窃盗罪、詐欺罪などの財産犯が個別財産に対する罪であるのに対して、全体財産(財産状態)に対する罪である。そこで、本罪は、本人からある程度包括的な財産上の事務処理権限を与えられた者のみが犯しうる(身分犯)。このように、本罪は、行為者(犯人)が本人との信任関係を前提として、これに違背して財産上損害を与えることを本質とするから横領罪(とくに委託物横領罪)とともに、「背信罪」とよばれる。
 背任とは「その任務に背く行為」であるが、その理解をめぐって、かつては、事務処理権限を濫用するものと解する権限濫用説と、広く信任関係に違背することまたは誠実義務に違反することと解する背信説との対立があった(このうち背信説が通説・判例)。両説の対立を反映して、横領罪と背任罪との区別に関して、前説では、背任罪は第三者との関係で権限濫用にわたる法律行為のみに限られるが、後説では、第三者および本人との関係を含め法律行為か事実行為かの区別なく、広く背信行為があれば本罪が成立しうる。
 このように、本罪における「任務に背く行為」は内容的に広範かつ不明確であり、処罰が不当に広がる危険がある。そこで、現行法では、目的犯として「自己若(も)しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的」(図利加害の目的)を要するものとされ、さらに「本人に財産上の損害を加えたとき」にのみ成立しうる。したがって、本人の名義・計算でなされた場合は図利加害の目的が認められないし、全体財産の観点から損害を与えなければ、本罪は成立しないことになる。[名和鐵郎]

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