国連ハイチ選挙監視団(読み)こくれんハイチせんきょかんしだん(英語表記)ONUVEH

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国連ハイチ選挙監視団」の意味・わかりやすい解説

国連ハイチ選挙監視団
こくれんハイチせんきょかんしだん
ONUVEH

1990年 12月のハイチ総選挙監視のために組織された国連監視団。約 150人の選挙監視員をはじめ,36ヵ国から総計約 370人が派遣された。しかし,この選挙で当選したアリスティド大統領は軍事クーデターにより 91年9月,アメリカに亡命した。同時に数万の難民がアメリカに亡命を求めたが,アメリカはこれを強制送還したため国際的な問題になった。 93年2月,国連・米州機構の合同人権調査団の入国,さらに6月,安保理による経済制裁発効などの国際的圧力を背景に,7月にはアリスティド大統領とセドラ准将は国連仲介の民政回復協定に署名した。それを受け国連は,ハイチの民主化を支援する「国連ハイチ使節団」の派遣を決めたが,9月末,同使節団の米軍部隊が上陸拒否にあったため,アメリカは海上封鎖を実施した。

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