国際教員団体連盟(読み)こくさいきょういんだんたいれんめい(その他表記)International Federation of Teachers' Associations

日本大百科全書(ニッポニカ) 「国際教員団体連盟」の意味・わかりやすい解説

国際教員団体連盟
こくさいきょういんだんたいれんめい
International Federation of Teachers' Associations

ヨーロッパにおいてもっとも古い伝統をもつ初等教育教員の国際組織。略称IFTA。1926年に創設され、第二次世界大戦後の1946年に再建された。事務局をパリに置き、「児童憲章」「世界教員憲章」などを採択したほか、とくに平和教育の重視、民主教育の推進、教育方法および教育制度の発展、教員の専門性の確立などを中心目標に活動してきた。

 1952年に、IFTAは中等教育教員組合で同じような性格を有する「国際公立中等教員組合連盟」(FIPESO)と統合し、その結果「世界教職員団体総連合」(WCOTP)が誕生した。

 その後、教員の国際的な組合連合は、その性格、すなわち職能団体的であるか、労働組合的であるか、労資協調的であるかによって大きく三つに分けられ、職能的団体としてのWCOTP、労働組合的な性格の「世界教員組合連盟」(FISE)、労使協調的な「国際自由教員組合連盟」(IFFTU)の三つの連合が存在した。

 このうちIFFTUは、1993年1月の最後となった大会で、IFFTUを解散し、WCOTPに加盟することを決定した。この統合によって同年1月26日に「教育インターナショナル」(EI)が誕生した。この統一冷戦終結により実現したといえる。2010年2月の時点で、173の国と地域の402の組合をまとめ、その組合員数は約3000万人となっている。このように、IFTAはEIの基礎をなしているのである。

[田崎徳友]

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