土地債務(読み)とちさいむ(その他表記)Grundschuld

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「土地債務」の意味・わかりやすい解説

土地債務
とちさいむ
Grundschuld

土地から一定金額の支払いを受けうるドイツ民法上の物権 (1191条1項) 。土地債務は,抵当権と異なり,債権の存在を前提としないから,贈与あるいは代物弁済のために設定することも可能である。また,債権担保のために設定された場合に,債権が弁済によって消滅しても土地債務は影響を受けることなく,土地所有者は不当利得を理由に土地債務の返還を請求しうるにすぎない。土地債務についても催告弁済期などの概念が用いられるが,これらは債権法上のそれとは異なる。土地債務の催告とは,支払いをしなければ強制執行する旨の通知であり,弁済期とは,強制執行をなしうる期日を意味する。ドイツ民法が土地債務の制度を認めた実益は,それによって所有者土地債務を認める可能性を与えたことにある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む