土蜘蛛草紙(読み)つちぐもぞうし

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

土蜘蛛草紙
つちぐもぞうし

絵巻。一巻。源頼光(よりみつ)が郎等の渡辺綱とともに京都神楽岡(かぐらおか)の廃屋で種々の妖怪(ようかい)変化にあい、斬(き)りつけた血の痕(あと)をたどって、西山奥の洞窟(どうくつ)で巨大な土蜘蛛をみつけて仕止める武勇談を叙したもの。物語は鎌倉時代の成立と推定されるが、現存の絵巻(原本は東京国立博物館蔵)は南北朝(14世紀)の作とみられる。御伽草子(おとぎぞうし)的な通俗的内容に比べ、絵は比較的堅実で、この時代の大和(やまと)絵の正系をあまり外れるものでない。土佐長隆(ながたか)筆(13世紀後半)の伝称は確証なく、時代的にもあたらない。[村重 寧]
『小松茂美編『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙他』(1984・中央公論社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

出入国在留管理庁

政府が2019年4月に発足を予定している法務省の外局。18年12月の出入国管理法改正案成立に伴う外国人労働者の受け入れ拡大に対応するため、同省の内部部局である入国管理局を再編・格上げし、新設することが...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android