在り果つ(読み)アリハツ

デジタル大辞泉 「在り果つ」の意味・読み・例文・類語

あり‐は・つ【在り果つ】

[動タ下二]
いつまでも生きながらえる。
「つひにはかくても―・つまじきを」〈浜松・四〉
同じ状態最後まで続ける。
「心清くも―・つべき」〈藤袴

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「在り果つ」の意味・読み・例文・類語

あり‐は・つ【在果】

  1. 〘 自動詞 タ行下二段活用 〙
  2. 寿命の終わる最後まで生き続ける。天命を全うする。
    1. [初出の実例]「ありはてぬ命待つまのほどばかり憂きことしげく思はずもがな〈平貞文〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九六五)
  3. 同じ状態をいつまでも続ける。終わりまでそこにいる。
    1. [初出の実例]「さりとて、心にくくもありはてず、〈略〉情なくひきいれたる」(出典:紫式部日記(1010頃か)消息文)
  4. 同じ状態が続いていって、ある結果にいたる。
    1. [初出の実例]「かうもありはてなむと心寄せわたる事なれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)藤裏葉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android