在士村(読み)ざいじむら

日本歴史地名大系 「在士村」の解説

在士村
ざいじむら

[現在地名]甲良町在士

下之郷しものごう村の北東にあり、もとは藤樹が咲く鎮守八幡神社を藤堂の祠と称したことから、藤堂とうどうと称されたという。大名藤堂高虎の出身地とされ、藤堂家では二代高次のとき当村に史臣を派遣し高虎の生地を調査、これに基づき正史宗国史」を編纂、鎮守社、東西約二〇〇歩の村域、六六六石余の村高などや、石井半平・今村忠・同十郎・孕石七郎・稲垣弥五・山田甚・大久保与云ら土兵とよばれる者一〇名が記される。「宗国史」によれば、藤堂氏は三河守景盛のとき足利将軍家に従い甲良一九ヵ村を支配したあと京極氏の勢力下に入り、高虎の代に浅井氏に、浅井氏滅亡後は羽柴秀長、さらに豊臣秀吉に仕え、伊予宇和島うわじま(現愛媛県宇和島市)に八万石を得て藤堂村を去ったとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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