百科事典マイペディア 「在明の別れ」の意味・わかりやすい解説 在明の別れ【ありあけのわかれ】 鎌倉時代物語の1つ。作者不明。《無名草子》に〈今の世の物語〉とあるから,《無名草子》成立時の1200年ころを遠く遡らない時期の成立である。〈男装〉〈隠身の術〉など,発想の大枠を先行物語《とりかへばや物語》《隠れ蓑(みの)》に多く依っている。神意に基づくとされる〈男装〉が左大臣家の跡継ぎや次代の后の候補者確保につながっていく点には,〈実父捜し〉の物語とも併せて〈家〉を重んずる論理が認められよう。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by