地域精神衛生センター(読み)ちいきせいしんえいせいセンター(英語表記)community mental health center

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地域精神衛生センター」の意味・わかりやすい解説

地域精神衛生センター
ちいきせいしんえいせいセンター
community mental health center

地理的に限定された集団精神衛生を促進するための中央施設。環境の改善,精神障害者の早期発見,早期治療,慢性患者のための社会復帰訓練などをおもな業務とする。ヨーロッパ諸国では,精神障害者の地域社会における治療を促進するための医療体制や,サービス網の整備を中心としている。これに対して,アメリカでは対人関係の障害の予防や治療に重点をおくので,犯罪非行,アルコールその他の薬物濫用,自殺企図などにかなりの関心を寄せる。日本では,1965年の精神衛生法改正の際,精神衛生センターの規定が設けられた。それによれば,精神衛生センターは,(1) 精神衛生に関する知識の普及,(2) 精神衛生に関する調査研究,(3) 精神衛生に関する相談および指導のうち複雑または困難なもの,を行う施設である。相談および指導の窓口は保健所と定められている。

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