地子原村(読み)じしはらむら

日本歴史地名大系 「地子原村」の解説

地子原村
じしはらむら

[現在地名]朽木村地子原

安曇あど川支流のきた川に沿って集落が散在する。東の市場いちば村との間に明護みようご坂の険路がある。かつて延暦寺領であった時代に、紙袋米と称して極めて安い地子(年貢)を貢納したための地名という(高島郡誌)。文明元年(一四六九)一二月二四日の五藤左右大夫売渡証文(朽木文書)によれば、銭二貫文で田地朽木氏へ売っており、これを「朽木庄地子原之住人」に通達している。永正一五年(一五一八)九月日の棟別銭加増銭集帳(同文書)に地子原惣とあり、家数三四軒で、一貫九〇〇文を負担。大永二年(一五二二)一二月一八日の米下行帳(同文書)では一二石の連判米(出挙米)を借りており、朽木庄の惣村のなかでは最高である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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