地球環境温暖化への取り組み(読み)ちきゅうかんきょうおんだんかへのとりくみ

知恵蔵の解説

2007年12月に発足したラッド労働党政権は、地球温暖化防止のための京都議定書の早期批准を最優先の課題と位置付けている。オーストラリアでは、ここ数年異常気象が発生しており、国民の地球温暖化への関心は高まっている。ラッド首相は12月、インドネシア・バリ島で開催されるCOP13(国連気候変動枠組み条約締約国会議)に出席し、京都議定書の期限が切れる13年以降の温暖化対策のための「ポスト京都議定書」の枠組み作りにも積極的にかかわっていく意向である。またラッド政権は京都議定書批准のほか、50年までに温室効果ガスの排出量を現在の60%まで削減するための「クリーンエネルギー計画」を発表しており、太陽光などの再生エネルギー開発に5億豪ドルを投じるとしている。なお、京都議定書は先進国に2008〜12年の5年間に温室効果ガスの削減義務を課するものであるが、ハワード政権は国益に反するとして、同議定書の批准に対して消極姿勢を貫いてきた。こうした姿勢の背景には、離脱を表明しているブッシュ米政権への配慮や、アルミ精錬や酪農による温室効果ガスの発生量が多いこと、国内発電のおよそ9割を石炭火力に依存していること、石炭、天然ガスの輸出大国であることなどの事情があったといわれている。

(竹田いさみ 獨協大学教授 / 永野隆行 獨協大学准教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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