地磁気極性年代尺度(読み)ちじききょくせいねんだいしゃくど

最新 地学事典 「地磁気極性年代尺度」の解説

ちじききょくせいねんだいしゃくど
地磁気極性年代尺度

geomagnetic polarity time scale

地球磁場の逆転に基づく相対的な年代区分に数値年代を付与したもの。古地磁気編年尺度古地磁気標準年代尺度とも。白亜紀後期と新生代については主として南大西洋の縞状磁気異常,またジュラ紀後期から白亜紀前期にかけてはハワイ付近のM系列縞状磁気異常を対象とし,陸上での極性反転層準の年代推定値を基準として海洋地殻の磁化極性反転個所の年代を内挿法で較正することによって作成される。地球磁場の逆転から次の逆転までの期間の名前としてクロン(chron)の略号Cに磁気異常番号と極性の記号(nまたはr)をつけ,例えば磁気異常5(Anomaly5)に相当する正磁極クロンをC5n,それに先立つ逆磁極クロンをC5rと表現する。現在から約5Maまでの時代については,A.Coxらが提唱したブルンあるいはブリュン(Brunhes chron=C1n,ブリュン正磁極期),マツヤマ(Matuyama chron=C1r,マツヤマ逆磁極期),ガウス(Gauss chron=C2An,ガウス正磁極期),ギルバート(Gilbert chron=C2Ar,ギルバート逆磁極期),ハラミヨ(Jaramillo subchron=C1r.1n),オルドバイ(Olduvai subchron=C2n)などの名称も慣用的に使われる。1980年代まで,現在から約5Maまでの地球磁場逆転の年代は陸上の火山岩の残留磁化極性とK-Ar年代,およびその誤差の統計処理(クロノグラム法)によって推定されていた(E.A.Mankinen et al.,1979など)。しかし,海成堆積物中の極性反転層準とミランコビッチ・サイクルとの対応を明らかにし,地球軌道要素の永年変化に基づいてその年代が較正された結果,従来の推定値は約5%新しすぎることが明らかになった(N.J.Schackleton et al.,1990;F.J.Hilgen, 1991など)。天文学的較正の結果はAr-Ar法による火山岩の年代測定結果からも確かめられている。このうちのC2r/C2An境界(マツヤマ/ガウス境界)の年代(2.6Ma)や,磁気層位学上の位置が確認された年代層序区分の境界の年代値(例えばC29rに当たる古第三紀/白亜紀境界の66.0Ma)などが年代尺度の較正基準として使われる。

執筆者:

参照項目:0 〜172Maの地磁気極性年代尺度

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

関連語 林田

《モスクワに遠征したナポレオンが、冬の寒さと雪が原因で敗れたところから》冬の厳しい寒さをいう語。また、寒くて厳しい冬のこと。「冬将軍の訪れ」《季 冬》...

冬将軍の用語解説を読む