地糸(読み)じいと

精選版 日本国語大辞典 「地糸」の意味・読み・例文・類語

じ‐いと ヂ‥【地糸】

〘名〙
織物の地を構成する糸。縞・絣織物では縞糸、絣糸、耳糸以外をいい、紋織物では、搦糸以外の経(たていと)、絵緯以外の緯(よこいと)をいう。
※有楽門(1907)〈森鴎外〉「小倉服に、地糸あらはなる、あやしき毛織外套なれど」
② 紡績工場などで精製されたものではなく、農家などで、材料からじかにつむいだ糸。
※土(1910)〈長塚節〉六「此んでもなよ、おっかが地糸(ヂイト)で織ったんだぞ、今ぢゃ糸なんぞ引くものなあねえが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「地糸」の意味・読み・例文・類語

じ‐いと〔ヂ‐〕【地糸】

布地原料である糸。
農家などで材料からじかに産した糸。

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